登山の魅力って何でしょうか?経験者から言わせれば、それは、やってみないとわかりません!と言いたいところですが、それだけでは伝わりませんので、なるべく客観的な情報を取り上げつつお話しさせて頂きたいと思います。まず、日本の登山人口は500万人と言われています。それだけの人たちを魅了する何かが有るという事ですね。それに登山人口の多さの理由の一つは年齢を問わず、参加する事ができるという事にあるでしょう。また日本に限らず全世界でも登山はスポーツ・娯楽として広く親しまれている事は(西欧に比べれば日本は後進国です!)、登山に人間を魅了する何かが有るという事になるのではないでしょうか。

またスポーツ・娯楽として発達したのは近代に入ってからですが、古くは信仰の対象として山というものが有り、記録にある限りでも平安時代頃から、信仰としての登山というものが有ったようですし、江戸時代に入ってからは旅行・観光目的の登山も活発になったようです。脈々と受け継がれたDNA、などとこじつけするつもりは有りませんが、古来から登山自体が人間を魅了してきたという事はあるようですね。

現代では登山は、スポーツ・旅行観光などの目的で行われています。前述した登山人口が登山の魅力を物語っていますが、ここからは少々主観も入れてその魅力を伝えていきたいと思います。登山の魅力の秘密はなんといっても山そのものが魅力的で有るという事ではないでしょうか。山はとても魅力的です。自然、と言っても良いでしょう。人間の都合・目的を元に造られている街とは全く違う原理でできています。山に入る時、我々は山の一部になる事を強いられます。自然の原理の中に入らなければいけない訳で、それは時に生命を脅かすほどの危険も存在しますが、同時にそれは街から解放される瞬間でもあるのです。

街や社会では、我々はいつも何者かを演じなければいけません。会社員・部下・上司・フリーター・エリート・落ちこぼれ・旦那・妻・子供etc...。しかし山に行けばそんなもの関係無い、とまではなかなかいかなかもしれませんが、そういったものから解放される快感は確かにあるのではないでしょうか。まあかなり主観が入りましたが、その他にももちろんスポーツとして、レジャーとしての楽しみも有ります。初心者クラスの運動目的から、上級者になれば、山と対峙して、どう攻略をするかという探究心を隈なくくすぐられる奥の深い楽しみ方も有るのです。その人、その年齢なりの楽しみ方、一人一人にそれぞれの山の付き合い方が有るというのもこれだけの人を魅了するその秘密かもしれません。