登山をするに当たっての心得のお話をしていきましょう。それは短く言ってしまうと、山を知り、自分を知るという事です。言うまでも無く山は自然です。登山道は人工のものですが、それ以外は自然なんですね。山は我々に道案内をしてくれませんし、我々の生命などお構いなしに大雨、大雪を降らしたりします。昆虫や山に生息してる動物たちもいます。そういう自然の原理に分け入っていくのが登山なのです。我々は想定できるうる限りの危険に対して、対策を行い、準備しなければいけません。また想定外の事に対して対処する知恵も持たなければいけないのです。

そして自分を知るという事は、自分がそういう自然の中に入った時にどう対応できるかという事です。基本的な事から言いますとまずは体力です。山ではすべてが自己責任です。自分がどの程度の体力を持ち合わせ、どの程度自然に対応できるのか、という事をきちんと把握していないといけません。自分はどういう目的で山に入るのか、そしてその目的を果たす時にどういう事が想定され、その為にどういう準備をする必要があるのかも考えなければいけません。

少しづつ具体的にしていきましょう。そう難しく考える事も有りません。目的は別に大したものじゃなくてもいいんです。山にただ登りたい。あの山に登ってみたいでも構いません。しかしまず目的を決める、という事が重要なのです。目的が決まればそれを達成するための手段が考える事ができます。目的を元にプランを立てていく事が大事なのです。さあ登山する山が決まりました。ではその山をまず調べてみましょう。ネットや書物で出ているガイドブックなどを参考にすると良いでしょう。そういう情報が無いあまり有名で無い山は初めは避けた方が良いでしょう。

調べる際重要なのはまずは登山道の有無、そしてどのレベルの登山になるか、です。初心者向けかどうかなどガイドブックに記載されています。経験・体力もそうですが、必要な装備がそれによって決まってくるのです。そして駐車場や駅からのアクセスも調べ、実質登山した際に歩く距離、時間などを計算していきます。さあ段々わかってきましたね。今プランしている登山に対して、準備が必要な物が何か、アクセスはどうのようにしたら良いか、自分の今の経験・体力で達成できるかどうか、などを一つ一つ確かめながらその作業をして下さい。登山はもうそこから始まっているのです。