では登山装備の中でも三種の神器と呼ばれる登山靴の選び方から学んでいきましょう。まず登山靴って必要?所から入りましょうか。スニーカーで十分対応できるのでは、とお考えの方もいらっしゃるでしょうし、実際できない事もありません。大昔の靴などに比べればスニーカーでも十分機能的かもしれません。しかしスニーカーは街道などの平地を歩く事を目的に造られたもので、決して登山用ではありません。登山は歩く事に重点が置かれ、その歩く場所・環境もでこぼこ道で登り下りの激しい山道という事を考えると決して適しているとは言えず、またそういう道が人体に与える影響・リスクを考え、そのリスク回避も登山の一部と考えるととてもスニーカーで対応できるとは考えにくいです。

その点登山靴は当然登山用に造られたもので有り、でこぼこ道、登り下りを長時間歩くことを前提に造られたものです。一見・試着すると履きにくく歩きにくそうで反って疲れそうと感じるかもしれませんが、実際使用してみれば足への負担が少なく疲れにくいようにできてます。ではその機能はどういうものなのでしょうか?まず全体の素材は厚く耐久性の有り、防水性が有るものが使われ、保護具としての機能を持っています。靴底は厚く固い素材で有り、平地では少し歩きづらく感じますが、でこぼこ道、石、岩などの有る道では逆に力がうまく分散され足の裏全体で踏ん張れるので足だけに負担が行く事が無くなります。

また形は種類によって異なりますが、本格的な登山靴は足首部分まで覆う形となっているのが主流で、より激しい山道の場合は、足首部分をなるべく固定する事で足首部分への負担を少なくすると同時に捻りなどによる捻挫を防ぐ役目を果たしています。登山の目的によって多少形状、素材は異なりますが、一般的な登山靴の特徴はこのようになっています。では登山靴の選び方ですが、これは三種の神器に限らず登山グッヅの中でも最もその選び方が重要と言っても過言ではないくらい重要です。なぜなら自分に合った靴を探す事が難しく、またその選択が登山そのものを左右するからです。

足の形状は一人一人異なります。登山靴も有る程度いろいろな形に対応できるようにできてはいますが、限度が有り、履いてみなければ合ってるかどうかはわからないのです。登山靴の特徴として、足に密着させ(底部は多少ゆとりをつくりますが)、足首まで固定させるようにしますので、足の形に合わなければ、長時間歩くと擦れたり、ずれて痛みを感じるようになります。そうならないような靴を選ぶことが重要になってくるのですね。

ですから靴以外はネットなどで情報収集しいろいろな個人の見解で購入しても良いと思いますが、靴だけは店舗だけで試着し、多少歩いてみて感触を確かめてから購入すべきでしょう。試着する時は、靴底は足を入れた時多少(1㎝程度)ゆとりのあるように(これは下りの時このゆとりが無いと足を痛める為)、靴下は厚みのある登山靴下を履いてみて試着し、足首をきっちり固定した時に痛みが無いかどうか確認をする事を必ずして下さい。ここを気を付けないと実際登山にいった時に痛い目にあいますよ。